矯正治療の目的
矯正治療を受けられる患者様のお悩みや、改善したい代表的なポイントは下記の4つです。
1 審美性(見た目)の改善
正しい歯並びは正しい顎の成長と、成人してからの歯並びの安定を促します。矯正治療は、歯並びの気になる見た目を美しくするのはもちろんです。お子様にとっては健全な顎や顔面の成長・発育を促します。さらには気持ちの上での安定も作ってくれます。
2 咬み合わせ(機能性)の改善
特に奥歯の咬み合わせが悪いと、歯だけでなく顔の成長・発育に不調和を引き起こすことがあります。これを顎変形症と言います。咬み合わせの改善は、食事を正しく咬めるようにするだけでなく、顎の骨を含めた顔の骨、さらに、顎の関節と全身の健康をリードするものです。また、歯並びの乱れによる発音・構音への影響も見逃せません。
3 虫歯・歯周病の予防
虫歯や歯周病の原因は、それぞれの歯、歯と歯、歯と歯ぐきの間に溜まるプラーク(歯垢)です。歯並びが悪いとブラッシングが困難になり、プラークはより溜まりやすくなります。歯並びを整えるとブラッシングで磨き残しが少なくなり、虫歯や歯周病の予防につながります。
4 QOL(Quality of life)アップ
良いお口の環境を作ることで、さらに高いレベルの生活の質をつくり上げることができ、すばらしい、楽しく明るい人生を歩むことができるのです。
当院の矯正装置・方法
矯正装置や方法には様々な種類・分類があります。その中で、当院がおこなっているものをご紹介します。
一般矯正 | 一般的な矯正方法。歯の表面にブラケットと呼ばれるメタルの矯正装置をつけ、それにワイヤーを通し、歯を少しずつ正しい位置へと動かしていきます。エッジワイズ装置といいます。 | |
セラミック | 一般矯正と治療方法は同じですが、ブラケットにメタルやプラスチックではなく、白いセラミックを使用する目立ちにくい矯正装置です。 | |
床矯正 | プラスチックでできた装置を歯に引っかけて矯正する方法でご自分で着脱可能です。 | |
可撤式 | ご自身で着脱可能な装置を用いる方法です。毎日自分でつけることが必要です。 | |
固定式 | ご自分で着脱できない装置を用いる方法で、自分で取り外して管理する必要がありません。 |
基本的には上記の方法でおこないますが、ほかにも全体的な矯正や、部分的におこなう矯正もあります。詳しくはお気軽におたずねください。
矯正装置・方法の選び方
ご自分に適した矯正方法を選ぶには、以下の項目についてじっくり考える必要があります。
- 治療の目的
- 歯の萌出(ほうしゅつ:歯の生えている)程度や本数
- 虫歯・歯周病の状態
- お口に関する習慣や癖
- 趣味、嗜好
- 治療のとらえ方(苦手意識や性格)
- 顎の骨周囲の筋肉や唇などの状態
- 通院の可能性(月1回ほどの定期的な受診が可能か)
- 顎の関節
- 生活・社会環境(ご職業などとの兼ね合い)
患者様のお口の状態は一人ひとり異なるため、治療内容や使用する装置、また期間や費用など、すべてにおいてまったく同じ方はいらっしゃいませんが、お口を拝見するとこれらのアウトラインが判定できます。
まずは、ご相談から。患者様のご希望をお聞きしたり、ご納得いただけるまでじっくり話し合った上で、次のステップへ進みましょう。